
「お湯が出ればOK!」と思われがちな給湯器ですが、実は足元や裏側にはたくさんの配管がつながっています。
「これって何の管?」「水漏れしてないかな?」と不安になったことはありませんか?
今回は、ガス給湯器に接続されている「6種類の配管」について、親方が解説していきます!
給湯器にはどんな配管がつながっているの?

親方~!
さっき給湯器の交換現場を見てたんだけど、
下のほうからニョキニョキたくさん管が出てたんだ!
あれって、全部役割が違うの?

おぉ、よく気づいたな。
あれは全部で最大6種類の配管がつながっている。
それぞれに、ちゃんと違う役割があるんだ。

6種類!?

そうだ。
この6本の配管が各種類の給湯器を正しく動かす役割を果たしているんだ。
給湯器によるが、どれか1本でも欠けたら、機能が使えなくなるんだ。
今日はその6種類を、ひとつずつ見ていくぞ。
まずはこの3本がないとお湯は出ない

まず給湯器に必ず必要な「基本の3本」がある。
✅ ガス配管:燃料を給湯器に届ける
✅ 給水配管:冷たい水を給湯器に送り込む
✅ 給湯配管:温めたお湯を家中に届ける

なるほど!
入口→加熱→出口、の3本でお湯ができるんだ!

そういうことだ。
この3本は、どんなシンプルな給湯器にも必ずつながっている配管だ。
給湯器は普段目にしない事が多いから、意外と知らない人も多いかもしれないな。
ガス管だけは「特別扱い」が必要な理由

あの~
ガスの配管と水の配管っていうけど、どれがどれ?
ってかんじで……
現場ではどうやって見分けて工事するの?

見分け方としては、配管の種類やラベルなんかで見分けて工事をするのが基本だが、
大事なのは「ガス管だけは資格がないと触れない」ということだ。

え!?
そうなの?

給水・給湯の配管はある程度DIYできる場合もある。
だがガス配管の接続には、
都市ガスなら
可とう管接続工事監督者やガス機器設置スペシャリスト
LPガス(プロパンガス)なら
液化石油ガス設備士
などガス種によってそれぞれ適切な資格が必要なんだ。

なるほど…💦
触っちゃいけない管があるってことを
知っておかないといけないんだね!
(あぶねぇ~💦)

当たり前だ‼️
ガス管の誤接続はガス漏れに直結する。
全国で多くある事故の原因のひとつだからな

※補足
都市ガスかLPガス(プロパンガス)かによって、使用できる配管の種類も変わります。
✅都市ガス:強化ガスホース、金属可とう管
カクダイ 強化ガスホースS型(都市ガス用) 440-20-1320
✅LPガス:燃焼器用ホース、金属フレキシブルホース
【LPガス用】FH10-SS-5(500mm)強化ガスホース 10Φ燃焼器ホース 桂精機製作所 HU10
その他、鉄の配管や、直接ガス栓を接続できる配管などもあり、設置環境に合わせて使い分けています。
追い焚きは「2本の管」でお湯を循環させている

親方〜、次の質問です!
「追い焚き機能」ってボタン一つで湯船が温まるじゃないですか。
あれはどういう仕組みなの?

追い焚きには専用の管が2本使われている。
・往き:(いき、ゆき)ぬるくなった浴槽のお湯を給湯器へ吸い込む
・戻り:給湯器で温め直したお湯を浴槽へ返す
この2本でぐるぐると循環させているんだ。

じゃあ新しいお湯を足してるわけじゃなくて、
今あるお湯を温め直してるってことか!

そうだ!
だから水道代の節約にもなる。
ただし、この循環経路には循環アダプターという
浴槽内の吸い込み口がついている。
ここが詰まるとエラーが出たり、お湯の臭いが変わったりするから、
定期的な掃除が必要だぞ。

※補足
循環アダプターのフィルターは、外れるタイプであれば
月1回程度、外してぬるま湯で洗うことをおすすめします。
外し方は取扱説明書に書いてあります。
床暖房・浴室乾燥機は「不凍液」で動いている

床暖房とか浴室乾燥機も給湯器につながってるって聞いたけど、
どういう仕組みなの?

おっ、いい質問だな。
暖房配管には、一度給水した同じ液体を循環させるか、
不凍液という専用の液体を循環させている場合がある。
給湯器で作ったお湯ではなく、循環し続ける液体を給湯器で温めて、
その熱を床暖房や浴室乾燥機に届けるんだ。

へぇ~
毎回お湯を作ってるんじゃなくて、同じ液体を温めなおしてるんだ~。
初めて知った…

不凍液は凍りにくく、腐食しにくい。
だから寒冷地でも安定して暖房が使えるんだ。
エコジョーズにだけある「ドレン配管」の正体

親方ぁ、水とお湯、追い焚き用に暖房用の配管は分かったけど、
そのどれでもない配管があるんだけど…。
しかも、場所によって、雨どいや、地面にそのまま流しているのを
たまに見るんだけど…あれってどんな配管なの?

それは「エコジョーズ」っていう省エネタイプの給湯器に必要なドレン配管だな。
エコジョーズは排気の熱を再利用する仕組みになっているから、
その過程で結露水が発生する。
その水を適切に流すための配管なんだ。

じゃあ、あのポタポタって、正常なんだ!?

そうだ。
エアコンの室内機や室外機から水が出るのと同じ原理だ。
ただし、エコジョーズのドレン水は仕組み上、酸性の水で汚水にあたる。
なので、そのまま垂れ流してしまうと法律違反になるんだが・・・・

設置するだけで法律違反なんて、
そんな給湯器、誰も買わないんじゃ・・・

まぁ待て。
このエコジョーズの機械の中には酸性のドレン水を中性にしてくれる
「中和器」と言われる機器が備わっているんだ。
つまり機器内でそこを通り、中性となることで、
雨水のような自然水と同様に排水することができるようになっているだ。

※補足
エコジョーズ(潜熱回収型給湯器)から出るドレン水は、強酸性の結露水が中和器を通って排出されます。
法律上は汚水にあたりますが、実際にはその処理の仕方は自治体に任されており、ほとんどの自治体が、自然排水(雨水などと同等)による処理で許可されています。
※正確な情報は各自治体のホームページをご確認ください。
【潜熱回収型ガス給湯器等ドレン排水の取扱いについて:国土交通省】
配管まわりのトラブルサイン、見逃してない?

配管の役割が分かったところで、
「異常のサイン」も覚えておいてほしい。
✅ 給湯器の足元が濡れている → 結露か水漏れか確認
✅ お湯の出が急に弱くなった → 給水フィルターの詰まりを確認
✅ 追い焚きの臭いが気になる → 循環アダプターを掃除
✅ 暖房の効きが悪くなった → 不凍液の劣化を確認

配管ごとに、出る症状が違うんだね!
こうやって対応を分けて覚えると分かりやすい!

そうだ。
「配管の役割」を知っておくと、トラブルの原因も絞りやすくなる。
配管まわりの異常は、放置すると水漏れや機器の故障につながる。
気になったらまず確認、それが基本だ。
給湯器の配管は「生活を支える血管」

今日の内容を整理しておく。
✅ ガス配管:燃料の通り道。資格なしで触ってはいけない
✅ 給水配管:水の入口
✅ 給湯配管:お湯の出口
✅ 追い焚き配管:浴槽との2本の循環経路。循環アダプターのお手入れも必要
✅ 暖房配管:不凍液などを循環させて床暖房・浴室乾燥機を動かす
✅ ドレン配管:エコジョーズ専用の結露水排出経路

給湯器ってただの箱じゃなくて、
多い時には6種類もの配管が全部つながって、はじめてちゃんと動くんだね。
ニョキニョキしてた管の見え方が、今日から全然変わったよ!

それぞれの配管の役割を知って、給湯器のトラブルでも焦らず対応していこう!
正しい知識を身につけて、生活を豊かにしていこう!
プロフィール
アヒル親方:電気工事士・給湯器施工研修トレーナー
第1種電気工事士/液化石油ガス設備士/ガス機器設置スペシャリスト/キャリアコンサルタント など資格多数保有。
電気工事職人として約13年現場を経験後、給湯器業界へ転職。現在は施工研修トレーナーとして、日々施工者の育成に関わっています。
「業者に聞く前に、正しく知っておいてほしい」——そんな思いで、現場目線の情報をお届けしています。



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