
配管理論等編第3章
「LPガスの燃焼と爆発」
爆発範囲(燃焼範囲)、燃焼の化学反応式、発熱量の種類、発火点、不完全燃焼といった、LPガスを安全に使うために欠かせない知識を扱います。
名称が似ている用語の混同が狙われやすい章なので、○✕問題5問で整理していきましょう。
○✕問題(配管理論等編第3章:LPガスの燃焼と爆発)
❱ 問題1
常温・大気圧の空気中におけるプロパンの爆発範囲(燃焼範囲)は、下限界が2.1 vol%、上限界が9.5 vol%である。
答え:○
【解説】プロパンの爆発範囲(燃焼範囲)は2.1 vol%〜9.5 vol%です。爆発下限界(燃焼できる最低濃度)が2.1 vol%、爆発上限界(燃焼できる最高濃度)が9.5 vol%です。参考:ブタンは1.8〜8.4 vol%、メタン(都市ガス成分)は5.0〜15.0 vol%です。
❱ 問題2
プロパン(C₃H₈)が完全燃焼すると、一酸化炭素(CO)と水(H₂O)が生成される。
答え:✕
【解説】プロパンが完全燃焼すると生成されるのは二酸化炭素(CO₂)と水(H₂O)です。化学反応式:C₃H₈+5O₂→3CO₂+4H₂O。一酸化炭素(CO)が発生するのは不完全燃焼のときです。一酸化炭素は無色無臭の有毒ガスであり、不完全燃焼の防止が重要です。
❱ 問題3
LPガスが完全燃焼したときに生成された水の凝縮熱を含まない発熱量を「総発熱量」といい、凝縮熱を含む発熱量を「真発熱量」という。
答え:✕
【解説】名称が逆です。総発熱量は水の凝縮熱を含む発熱量(大きい値)、真発熱量は水の凝縮熱を含まない発熱量(小さい値)です。関係式:真発熱量=総発熱量-水蒸気の凝縮熱。したがって、総発熱量のほうが真発熱量より大きい値になります。
解説アヒル:※補足 「総」と「真」、どちらが大きい値かで混同しやすいポイントです。「総発熱量=凝縮熱まで含めた“全部”の熱」とイメージすると覚えやすくなります。
❱ 問題4
プロパンの発火点はおよそ450℃〜520℃であり、ガソリンの発火点(210℃〜300℃)より高い。
答え:○
【解説】発火点とは、燃焼範囲にある可燃性ガスと空気の混合ガスを一様に加熱したとき、発火して燃焼が起こる最低温度をいいます。プロパン:約450〜520℃、ガソリン:約210〜300℃。プロパンの発火点はガソリンより高いため、「プロパンのほうが引火しにくい」という意味ではありません。燃料の危険性は発火点だけでなく、爆発範囲なども合わせて評価する必要があります。
❱ 問題5
一定量の同じ炭化水素が不完全燃焼した場合の発熱量は、完全燃焼した場合の発熱量より大きい。
答え:✕
【解説】不完全燃焼の発熱量は完全燃焼の発熱量より小さくなります。不完全燃焼では、一酸化炭素(CO)や水素(H₂)などが燃焼せずにそのまま排出されます。燃えきらなかった分の熱が発生しないため、同量の燃料では完全燃焼のほうが多くの熱を得られます。
まとめ

今回のポイントの整理
- プロパンの爆発範囲は2.1〜9.5 vol%(下限界・上限界とも数値を要確認)
- 完全燃焼の生成物はCO₂とH₂O(COが出るのは不完全燃焼)
- 総発熱量=凝縮熱を含む(大きい)、真発熱量=凝縮熱を含まない(小さい)
- プロパンの発火点(約450〜520℃)はガソリンより高い
- 不完全燃焼の発熱量は完全燃焼より小さい
用語の定義と数値の大小関係をセットで覚えておくと、応用問題でも対応しやすくなります。
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プロフィール
アヒル親方:電気工事士・給湯器施工研修トレーナー
第1種電気工事士/液化石油ガス設備士/ガス機器設置スペシャリスト/キャリアコンサルタント など資格多数保有。
電気工事職人として約13年現場を経験後、給湯器業界へ転職。現在は施工研修トレーナーとして、日々施工者の育成に関わっています。
「業者に聞く前に、正しく知っておいてほしい」——そんな思いで、現場目線の情報をお届けしています。



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