
配管理論等編第8章
「鋼管などの加工法」
電動ねじ切り機の正しい据付け方向、屈折ねじの定義、シール剤の塗布範囲、余ねじの山数、方向調整の注意点など、現場施工の実務に直結する知識が問われます。
うろ覚えで施工すると漏れ事故につながる内容ばかりなので、○✕問題5問でしっかり確認していきましょう。
○✕問題(配管理論等編第8章:鋼管などの加工法)
❱ 問題1
電動ねじ切り機(パイプマシン)の据付けは、チャック側をスクロール側よりも高くして設置する。
答え:✕
【解説】正しくは「スクロール側をチャック側より高めにして設置する」です。チャック側が高くなるとパイプ内部にねじ切り油が流入し、パイプ内部および床を汚す原因になります。スクロール側が高い姿勢にすることで、ねじ切り油がパイプ内へ流れ込まないようにしています。
❱ 問題2
屈折ねじとは、テーパおねじの管端部が「3〜5山平行」になっているねじをいい、手動切上げダイヘッドでチェーザ幅以上のねじを切ったときに発生する。
答え:○
【解説】屈折ねじとは、テーパおねじの管端部が「3〜5山平行」になっているねじです。手動切上げダイヘッドでチェーザ幅以上のねじを切ると、チェーザ幅を超えた部分が平行ねじになり、屈折ねじが発生します。自動切上げダイヘッドは熟練を要せずにJIS規格どおりのねじが切れるため一般に普及しています。
❱ 問題3
鋼管と継手のねじ接続部にシール剤を使用するときは、おねじとめねじの両方に均等に塗布するのがよい。
答え:✕
【解説】シール剤はおねじのみに塗布します。めねじには塗布しないでください。めねじに塗布すると、管内へシール剤が入り込んでガスの流れを妨げるおそれがあります。塗布範囲は、おねじの管端からねじ山のおよそ1/2までが適切です。
解説アヒル:※補足 「両方均等に塗ればより確実では?」と思いがちですが、管内へのシール剤流入リスクがあるため、おねじのみが正解です。
❱ 問題4
鋼管と継手をねじ接続するとき、余ねじが残らないようにすべてのねじ山がねじ込まれた状態にするのがよい。
答え:✕
【解説】ねじ込んだ後の余ねじの山数は2〜3山が適当です。余ねじを残すことで、適切な締付け状態であることを確認できます。すべてのねじ山がねじ込まれた状態(余ねじゼロ)にすると、継手が破損するおそれや過締めになるおそれがあります。
❱ 問題5
配管の組み立てにおいて、配管の方向を調整するときは、締戻しによる調整は避け、増締め側で調節する。
答え:○
【解説】配管の方向を調整する際は締戻し(逆回転)での調整を避け、増締め側(さらに締める方向)で調節します。締戻しによる調整を行うと、ねじ接続部にガス漏れが生じるおそれがあります。やむを得ず方向変更が必要な場合は、継手を取り外して再接続することが望ましいです。
まとめ

今回のポイントの整理
- パイプマシンの据付けはスクロール側を高く(チャック側が高いと油が流入)
- 屈折ねじは管端部が3〜5山平行になるねじ(手動切上げダイヘッドで発生)
- シール剤はおねじのみ(管端からねじ山の約1/2まで)、めねじには塗布しない
- 余ねじは2〜3山残す(ゼロにすると過締め・継手破損のおそれ)
- 方向調整は増締め側で行い、締戻しは避ける
どれも現場ですぐに使える施工の基本です。理由とセットで覚えておくと、実務でも迷わなくなります。



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